2017年08月08日
掃海艇 えのしま・ちちじま 公開
7月9日に蒲郡港で海上自衛隊の、えのしま型掃海艇の「えのしま」、「ちちじま」が公開されたので見学してきました。
えのしま型は海上自衛隊で初めてFRP船体の掃海艇でです。船内見学時間は都合が悪かったので公開前の準備時間に外側だけ見学してきました。
そもそも掃海艇とは、機雷(海に仕掛けられた地雷のようなもの)を除去する船で、機雷は単純に接触して爆発するタイプのほか、(船体の)金属に反応して爆発するタイプや船が通った時の潮流の変化を探知するタイプ、船の出す雑音を探知するタイプなど様々です。
このうちの金属に反応するタイプ(磁気機雷)に対処するため海上自衛隊では船体を木造にした木造船を使用してきましたが、民間分野での木造船の減少による製造コスト上昇や長年使用すると水を吸って船体重量が増して機動性に影響が出るなどの理由で2012年から船体をFRPにしたえのしま型を配備しています。
間近で見てみると、木造の掃海艇と比べて船体が薄い気がします。船体を木造にするメリットは磁気に反応しないことのほか防音性もあるので音響機雷も反応しにくいということも挙げられます。防音性などの問題でなかなかFRP船体が採用されることはありませんでした。
ちなみにこちらが従来の木造船の掃海艇。外舷をみると木造独特の線がよくわかります。木造ゆえに船体寿命も短いので船体をFRPにしたことで長寿命化によるコスト削減も期待されています。
いつかしっかりと船内を見学できたらと思います。